Bonnet-SueとBilly
Ursula-Orsonは、時間があると、SueとBillyを作っていました。
「赤ちゃんは、いつ産まれるか、分からないでしょ。男の子か、女の子かも」
彼女は、赤ちゃんが、産まれたと、聞くと、SueかBillyでベイビーキルトを作り、お祝いするんだそうです。
「貴女もどう?」と、見本と型紙を渡されました。
そんなキルトですから、簡単、単純です。
一人、ウースラのスーが、います。
裏にウースラのビリーを着けました。
昨日、アメリカで、訓練中の戦闘機が、墜落して、日米二人のパイロットが、亡くなりました。
ウースラの夫も、日本の空で、亡くなりました。
彼女は、二人の娘と四人、日本のどこかに住んでいた(米軍基地内を出る事は、めったになかったので、自分達が、何処に住んでいるのか、分からない)
ある日、夫は、訓練に出て、墜落。
「軍人だから、仕方ないけど、戦争にも行かず、亡くなったの」
彼女は、二人の娘と故郷のネブラスカに帰り、保険会社で、働きました。
そして、再婚して、テキサスにやってきました。
あるクリスマス休暇前、電話があり、ウースラと図書館で、待ち合わせました。
彼女は、夫の車で、送ってもらい、私達は、私の車でグレタの家に、彼女の手染め布を買いに行きました。
帰りの車の中で、ウースラが「私達は、これからランチにいくの。一緒に行かない?」私は、翌日から、ヨーロッパに行く予定で、準備があるから、と断りました。ウースラは、図書館で、待っていた夫と、仲良く帰って行きました。
新春、私は、一週間遅れてビーに参加しました。
途中、ウースラが「私は、離婚調停があるので、お先に失礼します」「はーい。またね」
ビックリしました。
ウースラが、去って私は、仲間に聞きました。「私の聞き間違いかしら?ウースラは、離婚って言わなかった?」「そうよ」「じや、どうしてみんなは平然としているの?」
「貴女は、先週、来なかったでしょ。先週は、大変だったの。ウースラが、泣いて、泣いて。だから、みんなは知っているの」
そういえば、あのクリスマス前のドライブ中、彼女は、変な事を2つ言いました。「私は、幾つに見える?」私達は、みんな、それぞれの年齢は、知っています。彼女は、76歳。でも、私は、サバを読みました。彼女は、とても嬉しそうだった。
「クリスマスは、一人なの。主人は、一人で、ネブラスカの息子の所に行くの」
私は、ランチを、共にしてあげれば、良かったのかなあ?
ウースラは、ガンと戦ってもいました。
しばらくして、彼女は、娘の住む別の町に引っ越して行きました。
「friend-forever」という着物姿と洋服姿の二人の並ぶ刺繍を、私に渡して。
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